157話 嫌われるのにもわけがある

人の事を嫌いになったりするのって悲しいですよね。
やっぱりみんなの事を好きでおりたいですよね。
でも人が人を嫌いになったりするのにはそれなりの理由があるわけです。
今日はそんな悲しいお話をひとつ。

ボクらがゆりえブギーと距離を置くようになったきっかけのお話です。

その日みんなでラーメンを食べに行ってたんです。
みんなそれぞれラーメンを注文するわけですが、
ボクと上田くんと上月くんはネギ多い目で注文したんです。
ゆりえブギーだけネギについての注文はしなかったんです。
そしてラーメンが運ばれてきて各々の前に出そろったんです。
ほな、いただきます、のこの瞬間にです、

「わたしのだけネギ少なくない?上ちゃん、ちょっともらうで」

言うて素手でネギをガッサ〜、
上田くんのラーメンの上に乗っているネギをその前足でガッサ〜、

いやいやいやいや!

ちゃうねん、
オマエのラーメンにネギが少ないんじゃなくて、
我々のラーメンのが多いねん、
なぜなら『ネギ多い目』って注文したからね!
サイアク、『ネギ多い目』ってゆう注文の仕方を知らんくて、
自分のネギが少ないと感じたんまでは許せるわ、
(それですら早くも自分が悪いねんぞ)
問題は次の行動やねん、
自分のにネギが少ない(と感じた)からといって人のから取っていいわけがない!
しかもその汚いとこばっかさわってる手で!(前足)
ほんでオマエのネギは増えたがな、
必然的に上田くんのネギは減ったんちゃうんかい!
なんでそんなんしてエエと思ったん?
ホンマに不思議やねん。
来世はコンクリートに産まれたらいいのにな、オマエみたいなもんは。
そしてその長い人生を誰に迷惑をかけることもなくただ朽ち果てていったらいいのにな。
落書きされまくったらいいのにな。
しょうもない落書きされまくったらいいのにな。


このエピソードがこれから始まる長い物語のプロローグにすぎなかったとはその時のボクらには知る由もなかったのでした。