2014-01-01から1年間の記事一覧

第396話 冬の景色

今年もあと残りわずか。 12月の風が冷たい。 この時期、木村くんの様子がおかしい。 今年もこの時期がやってきた。 木村くんはお歳暮の季節だってTシャツで働く。 (フレッシュマン) この人、寒くはねえのか。 見てるこっちが寒くなるぜ、きさま。 いま、大阪…

第395話 ビュンっっ

またもや、神戸のあのバーに甲本ヒロトさんが現れた。 そして、またもや、上田くんが居合わせた。 そして今回も上田くん、ヒロトさんと会話をしたらしい。 どんな話をしたんやろ、上田くん。ヒロトと会ったら何喋ろう、みたいな妄想、中学んときからずっとし…

第394話 続・贈る言葉

気だるい朝。 パーティーの翌日。昨夜は我が家に気の合う友人を数人招き、鍋を囲んだ。 加藤さん参加型のパーティーであった。 夜も更け、友人たちはひとり、ひとりいなくなる。 だけど、この人は帰らない。 (・・・蝋人形?何の呪いやねん) 気だるい昼下が…

第393話 贈る言葉

加藤さんって世間では色々言われてますが、 クソ虫とか、クソ虫はクソ喰って寝てろ、とか色々言われてますが、 ボクにとっては音楽の先輩ですし、 一人の友人でもありますし、 ちょっとくすぐったいんですが、ボクは加藤さんのこと好きですよ。 ただ、ひとつ…

第392話  あいはぶ あ どりーむ

今を生きる子供たちは未来の宝だ。 今を生きる子供たちは私たちの夢だ。 今を生きる子供たちの夢は私たちの希望である。 わたしの生まれ育った小さな町の小さな地下道。 そこにそれはあった。 『夢プロジェクト』 この夢プロジェクトは児童たちが将来の夢・…

第391話 乙女のそれとあれこれ

「明日は久しぶりにひさしさんに会うから髪の毛を切りにいくねん!」 (デーン) 明日木村くんはひさしさんに久しぶりに会うので髪の毛を切るらしい。 まぁ、あれだ、女子のそれだ。 髪の毛切ってオシャレして、憧れの男性に会いに行く。 溢(あふ)れんばかり…

第390話 ジョブ場でのいくつかのこと

■ですよねの人 ジョブ場に新たな新人が入った。 小西くん(仮名、29歳)である。 嫌な予感がしている。 彼、小西くん(仮名)、『ですよね』の人じゃねえだろうか。 『ですよねの人』とは・・・ 京都時代に出会ったジョブ場の後輩であるのだが、 仕事を教えてい…

第389話 評価

「ゴニョゴニョゴニョ・・・・」 何?何て?聞こえないって! KTRさんと働き始めて三日が経った。 働きぶりは至ってマジメである。 手も器用な方なので梱包作業も迅速にこなしていると思う。 だがしかし、やはり、声がちっせえ。「ん?なに?加藤さんなん…

第388話 新人王

わがジョブ場に新しいアルバイトの方がこられた。 俺たちのKTR!! えっと、これマジです。 10日前くらいにボクの紹介で面接にこられて昨日から働いたはります。 ホンマ感無量です。 KTRさんとはも・・・ジョブ場では加藤さんって呼んでるので加藤さんで統…

第387話 沖縄旅行記 其の四

四日目(最終日) わたしはやはりバカなのだろうか。 最終日、わたしたちは朝日を見に行く予定にしていた。 なので、前日は居酒屋一軒で切り上げ早く寝て、 最終日の朝日にそなえるという作戦を練っていた。 しかし、わたしやってしまいまして。 なぜだかKTRさ…

第386話 沖縄旅行記 其の三

三日目。三日目は伊江島へ行く。 伊江島へ行くにはまず本部という町を目指さなければならない。 本部港からフェリーに乗るのだ。 ということでわたしたちは一路本部を目指す。 カーナビに本部港の住所を入力する。 二時間程で着くこ・・・ なんで、海の上走…

第385話 沖縄旅行記 其の二

二日目。 昨夜はライブのあとも宴会は夜更けまで続いた。 わたしは2時頃にはパーティーを抜け出し一人夜の町を少し徘徊し、 おでん屋台で初日の〆とした。わたしの知らない町の楽しみ方のひとつとして『銭湯』は外せない。 朝8時半起床。 那覇の銭湯情報を…

第384話 沖縄旅行記 其の一

9月24日から3泊4日で沖縄へ行ってきた。 沖縄へ行くといっても、今回はライブを2本するのでただの旅行ではない。 我々音楽家が演奏をしにいく。 仕事の一貫だと言っても過言ではない。 気持ちを引き締めて、いいライブをする。 それだけなのである。 浮か…

第383話 眉毛を剃りまして、わたし

眉毛を剃りまして、わたし。 なんだか、衝動的に。 別にいらねえなぁ、つって。 別に使ってねえもんなぁ、つって。 そしたらば、木村くんにこう言われまして。 「洋介、その髪型で眉毛がねえのはどうだろう、おかしな人に見えちゃうぞ」 つって。 そいつはビ…

第382話 いくつかの話

■ 讃岐のこと 讃岐、ご存知、うどんで有名な国である。 わたしが讃岐うどんツアーを敢行したのは今年の春のことだったろうか。 朝から始まるそのツアーは夕方頃、佳境をむかえていた。 最後にいくその店は、友人田渕徹のおすすめする店であった。 「けいごの…

第381話 おれとオマエのサマータイムブルース

「ちょっと松井くん、オーバーオール汚すぎるわ、しかも、ちんこんとこが特に汚ないやん、あんた漏らしてるんちゃうやろなぁ」 わたしのオーバーオールが汚ねえってんで、ジョブ場がザワザワしだした。「あんた、うんこもたまに漏らすって言うてたしなぁ、ひ…

第380話 徳島旅行記

〜10時半、なんでまだ大阪にいんだよ・・・〜 9時半に玉造に集合したボクたちは圭太郎の運転で徳島にむかう。 ふじの記念すべき初旅行だ。 (ふじの、ホモのおじさんだよ☆嫌いだね☆) (・・・・・・・) 法円坂から高速にライド。 奇跡的な晴天の下、我々は…

第379話 お盆

お盆。 松井家では毎年家族が集まり食事会が開かれる。 減る一方であった松井家に今年は新メンバーが登場した。 兄圭太郎によく似た小さな生き物が登場した。 兄の娘、ふじのだ。 なんだか淋しくなってしまった松井家に一輪の花が咲いたようだ。 わたしが食…

第378話 二色浜視察記  追記

あの夏の日から早二週間。 相変わらず大阪の夏は暑い。 夏が夏であるうちに夏の思い出を追記。二色浜には温泉がありまして、スーパー銭湯になっております。 私達は海水浴のあとスーパー銭湯にいた。そのすごくリーズナブル(入湯料600円)な温泉『虹の湯』で…

第377話 二色浜視察記

マッカーサーコンチのアチャコさんがこの夏、南大阪の二色浜(というビーチ)でピザ屋を始めた。 そしてそのスペースでライブとか出来そう、とのことで視察に行くことになった。 当日は発起人のエプソンと、あとあやちゃん二人 と木村くんも行くことになった。…

第376話 ペヨーテ6周年パーティー

わたしがアルバイトしているバー、ペヨーテの六周年イベントが行われた。 『ペヨコソニックフェスティバルジャンボリー2014』と題打って。 欲張りすぎな。 当日は14組の出演者に100人を越えるお客さんが来てくれた。 カウンター10席の小さな店の六周年にだ。…

第375話 葬式にいった

「ばぁさん・・・わしもすぐにいくからのぉぉぉっっ・・・!!」 ひろしが泣いている。 みんな泣いている。 わたしも泣いた。 木村家のおばあさんが亡くなった。 よく晴れた初夏の徳島。 わたしは嫁の実家の葬式に参列していた。 喪主は嫁の祖父であり、故人…

第374話 キチュウ外伝 其の二

大前提としてはっきりさせておくんですけども、 キチュウさんて、ほんまにエエ人なんです。 ほんで、すごい人気者ですし、 姿かたちこそ、ちょっと珍しいデザインしてますが、 大前提としてキチュウさんは人気者でエエ人なんです。 それを踏まえて今回のお話…

第373話 キチュウ外伝

大前提としてはっきりさせておくんですけども、 キチュウさんて、ほんまにエエ人なんです。 ほんで、すごい人気者ですし、 (誰かキチュウさんとも喋ってあげてください) 姿かたちこそ、ちょっと珍しいデザインしてますが、 大前提としてキチュウさんは人気…

第372話 喪服

最近、喪服を着ることが多い。 だがしかし、わたしの手元には喪服がない。 であるからして、その度におとんが喪服を持ってきてくれるのだが、 そんなことじゃ、いけねぇな、つって。 男三十歳。 喪服のひとつ用意できねぇんじゃよくねぇや、つって。 実家に…

第371話 鞄購入顛末記

カバン欲しいなぁつって。わたしには懇意にしている服屋さんがひとつありまして。 何の予定もない土曜日の昼下がり、その服屋(Oとしておきます。)に向かった。 普段全くと言って差し支えのないくらいに、洋服を買わない(けっこう貰えるんすねー)わたし。 久…

第370話 ヒロトとマーシー

昨日、サヨナラバイバイズのボク以外のメンバーがヒロトとマーシーに会ったようです。 甲本ヒロトさんと真島昌利さんです。 悔しいか、悔しくないかで言うと悔しいです。 っていうかむっちゃ悔しい。 3人がヒロトとマーシーと会うたその時、 3人とも鼻毛出…

第369話 謎の演歌歌手、八戸ノ里 和夫の正体

アマチストック(というイベント)の大トリ(オチ?)桜川春子のライブのときに事件は起こった。その謎の演歌歌手は『八戸ノ里 和夫』と名乗り、春子さんと一曲デュエットをし、 高らかにこう言いはなった。 (謎の演歌歌手) 「春子さん!今日はあんたを貰いにき…

第368話 誕生

4月25日、兄圭太郎のこどもが生まれた。 とびきり可愛い女の子だ。 『愛する』ことが『可能』で『可愛い』という日本語になる。 みんなの愛を一身に浴びて育つことだろう。 とにかく、最大級のおめでとうを。 (手が震えてんな) 圭太郎はバカなので、 12月24…

第367話 じいちゃんのこと

東京のじいさんが死んだ。 母方の祖父である。 101歳だった。 葬式には松井家から父信也、姉悦子、そしてわたしが出席することになった。 姉は長崎から、父は京都から、わたしは大阪から、と別々に東京を目指す。 新幹線の中で東京でのタイムテーブルを父に…