2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

第298話 事件

嫌な音がした。 それは何かを引き裂くような音だった。 嫌な予感がした。 そこに居たみなが一斉に一人の男を、見た。 その予感は的中していた。 一人の男がサプリメントの袋を引き裂いていた。「・・・緒方、オマエ・・・何してんだ?」 (お・・・緒方・・…

第297話 悲しい男

悲しい男のお話しです。 今日のお話しは恋に破れた男の悲しいお話しです。わたしのジョブ場の上司(女性です)が恋人と別れたのは2ヶ月ほど前の事である。 半年ほど同棲をしていた二人。 きっかけは些細な事であったように思う、 いや、きっかけなんてなかった…

第296話 拝啓、けつむらさん

拝啓、けつむらさん。 あなたが旅立って一週間になります。 玉造にも暑い夏がきました。 真田山のセミは今年もにぎやかです。 東京の暮らしはどうでしょう。 体調などは崩してはいないでしょうか。 厳しいお仕事、ご自愛くださいませ。 こちらの方はみんな元…

第295話 緒方画伯

出来心であった。 ちょっとした好奇心であった。 ちょっとした好奇心でわたしは彼に特技をたずねてしまったのだ。 そして、彼はこう答えたんだ。「絵はわりかし得意ですよ」 ※ここからの閲覧は皆様の自己責任でお願いいたします。【1】緒方(仮名)に熊を描か…

第294話 とある日曜日

とある日曜日、とある映像作品の撮影。 オファーをいただいたのは2週間ほど前だろうか。 オファーされた役は、壺売りのコジキ役。これは大変ですわ。 役づくりが至極大変。 松井とコジキなんてホンマ対極ですからね。 チャーハンとピラフくらいの位置におり…

第293話  BEST FRIEND  

けつむらさんが諸々の事情で東京に行くことになった。 と言っても諸々の事情でお金が必要になり出稼ぎに1か月半東京に行くだけなのでご心配なく。 やんごとなき事情である。 やんごとなき事情で今住んでいる部屋を出ることになり、 次の部屋を探すにあたり…