第387話 沖縄旅行記 其の四

四日目(最終日)


わたしはやはりバカなのだろうか。
最終日、わたしたちは朝日を見に行く予定にしていた。
なので、前日は居酒屋一軒で切り上げ早く寝て、
最終日の朝日にそなえるという作戦を練っていた。
しかし、わたしやってしまいまして。
なぜだかKTRさんと夜更け3時過ぎまで飲んじゃいまして。
星がすげく綺麗だったもんでしょう。
屋上から星がすげく綺麗に見えるでしょう。
流れ星見つけたり、なんだかしながら、KTRさんと・・・


すげく、ねみい。


朝五時起床。
ボクたちは朝日を見に行く。
まだ薄暗い伊江島の夜明け前。
昨日、海にとけていった太陽が昇る。
ずっとずっと変わらないこの景色。
1万年経っても変わらないのだろう。








ここで伊江島に伝わる民謡を一つ




仲村柄そばいど 真簾は下げて あにらはもとまば 忍ぞいまうれ


歌意:仲村柄家の母屋のそばいど(屋戸口)にすだれをさげてあるときは大丈夫だから忍んでいらっしゃい



夜這いオッケー!



空港に着いた。
飛行機は動き始めた。
旅が終わる。
僕たちの夏が終わる。
楽しかった僕たちの夏が終わる。


「羽根グッラグラやん、羽根とれそうやで」


美しい夕焼けを見たり、
みんなで笑ったり。
お酒を飲んだり、歌をうたったり、
海へ飛び込んだり。
流れ星を数えたり・・・


「あかんあかん、羽根とれる、羽根とれる」


浜辺で泣いた
夕焼けを見た
海にとけてく
太陽を見た


「あかん、とれる、とれる〜、羽根とれるて〜」


飛行機が加速を始めた。
僕は夏のぬけがらを拾い集める。
あの空を、あの夕焼けを、あの海を思い出す。
ボクはそっと目を閉じr・・・


「とれる、とれる、羽根がと・・・・とれた!」



(はい、乳輪でかい〜〜、隕石〜〜)

うるせえわ!

さっきからずっとうるせえわ!
あんだろ、なんか、おセンチな気持ちとか、
ねえのか、貴様にはそういうの!
てめえもだ、KTR!
てめえ、さっきから、座席についてるテーブルの取っ手をいじりながら、ブツブツ言いやがって!
なにが「こちら操縦席、こちら操縦席・・・」だ!
ばかたれ!



(ここ)


ずっとか?ずっとふざけてなくちゃダメか!
ダメなのか!
てめえたちも沖縄にありがとうございますをしねえか!
顔の濃い子供たちにありがとうを言わねえか!



沖縄〜〜、ありがと〜〜!また来年も来ますんで〜〜!