第139話 セイウチ

今日は何の話をしましょかね。
政治の話でもしましょかね、
日本はこれからどうなっていくんでしょうかね、
そんなん知りませんよね、
やめときます。

風俗のハナシします。

すんません、今日は政治の話やめときます。
四行で限界きました。
さわりも入れませんでした。
今日は風俗のハナシをします。
最後に風俗行った時の話をします。
大学卒業したてでしたからね、
五年ほど前ですわ。
大学の友達が京都きててですね、飲んでたんですわ。
ほんでエエ感じになってきてやね、
次の店行く前に挟もかと。
エロ挟もかってね、なったんですわ。
ほんで木屋町の路地をウロウロして一番安い店を見つけまして、
いやいや、ここより安いとこないやろ!ってゆう。
ピンサロですわ。
30分3000円とかですかね。
テンション上がりますやん、
そんな安いかね!ってなりますやん、
ほんで待合室に通されるでもなく、
黒服の兄ちゃんが来ましてですね、
部屋に通されまして、
しばらくして女の子きたんですが、
目を疑いましたよね、
なんて言うんですかね、
女の子来たんですけども、
なんて言うたらいいんかな・・・

セイウチみたいなやつ来た!


(セイウチみたいなやつきた〜!)

すごいデブのやつ来た!
えっとね、すごいデブなんです。
セイウチみたいなんです。
今日見た人の中で一番デブのやつきたんです。
スッケスケの服きて出てきたんです。
今日見た服の中で一番透けてる服。
今日一のデブが今日一の透けてる服着て。
一番づいてますけど何もめでたいことないですからね。
言葉出ませんわ。
オマエ、ようシレ〜っと出てこれたなぁ、
誰が悪いねん、
これ一体誰がイチバン悪いねん、
このセイウチはホンマはそない悪くないんでしょう、
仕事なわけですから、
スッケスケの服着るのも仕事なわけです、
初対面の人に明らかにすごい不快な思いさせてますが、
これもセイウチの仕事やからしゃぁない、
ほな誰が悪いねん、
それは、店長!オマエや、オマエが一番悪い!

面接!

ちゃんと面接して!
絶対アカンやん、
デブ過ぎるやん、
絶対デブ過ぎるやん、
セイウチやん!
セイウチにはやね、岡崎動物園を紹介してあげて。
と、頭をフル回転してこの事態を分析しておったらですね、
セイウチのやつがですね、
「フフ、緊張してるの?」
と、こうきまして。
「フフ、緊張してるの?」
こうきやがるわけです。
えっとね、

ビックリしとんねん!

このこわばりは、ビックリからくるタイプのやつや!
何をそんな太ることがあるねん、
今日色んな人見たわ、
電車も乗ったし、
町も歩いたし、
飲み屋二軒行ったし、
その中でオマエが一番デブいねん!
おかしいやん、
絶対おかしいやん、
ブスはエエわ、この際ブスなんはエエわ、
なんでデブやねん!
なんや、笑かしにかかっとんのか?

ほんでオマエちょっと王将の匂いすんねん!

オマエなんでちょっと王将のにおいすんねん!
ガマンできひんかったんか!
オレも王将は好きやし、
王将の匂いはエエ匂いや、
しかし、それは食べ物からしたらエエ匂いやけども、
からしたらアカン匂いやねん!
しかも一番風俗嬢からしたらアカン!
『匂い』ではなく『臭い』になるねん!
ボケ〜、チンジャオロース、ボケ〜、

デブのブスの王将の匂いする風俗嬢て一体なんやねん!

インパクトは3つも4つもいらんねん!
すごいむなしい気持ちを抱いて終電で帰りましたよ。
終電の電車の中を見渡しましたが、
やっぱりあいつが一番デブでしたね。


(ザパーーーン!)