第143話 オレはバーテン 〜悲しき夜更けの悲しき怪人〜
オレはバーテン。
今日もシェイカーをふる。
儚いあなたには儚いカクテルを。
哀しき夜には哀しいカクテルを。
おじさんがおばさんのおっぱいを触ろうとしておばさんが怒った。
そんな哀しい夜。
三人だ。
登場人物は三人。
おっぱいを触ろうとするおじさんと、
おっぱいを触られかけるおばさんと、
怒ったおばさん。
合わせて120歳の哀しい物語。
「春子さん!オレは春子さんが好きなんだよぉぉぉ!!こんなババァの乳なんてただの肉たぶなんだよぉぉぉ!」
おじさんは春子さんと呼ばれるおばさんが好きなようだ。
そしておっぱいを触ろうとしたおばさんをババァと罵り、
そのおっぱいを『肉たぶ』と呼ぶ。
「春子さん、オレはあんたみたいなババァが好きなんだ!あんたみたいなババァのおめこをねぶりたいんだよぉぉぉ!」
ババァのおめこをねぶる・・・?
情熱的なおじさんだ。
オレはバーテン。
そこに飲みたい人がいれば、
いつだってシェーカーを振る。
それがバーテンダー。
だけど今日はこう思っている。
安藤さん、早く帰ってください。
春子と呼ばれるおばさんは自分がババァと呼ばれた事が気にくわないらしい。
そしてもう一人のおばさんを罵りだした。
もう一人のおばさんはじゅんこと言うらしい。
おじさんが割って入る。
「春子さん!大丈夫だ!オレはじゅんこみたいな草しか食わないババァに興味はないんだよぉぉぉ!春子さん!オレはあんたが好きなんだよぉぉぉ!」
じゅんこさんはベジタリアンらしい。
本当にどうでもいい。
本当にどうだっていい。
じゅんこと呼ばれるおばさんが草を食おうが、
春子と呼ばれるババァがトンカツを食おうが、
どうだっていい。
オレは安藤さん、あんたに帰ってほしい。
「たまたま惚れた女がババァだったんだよ・・・それだけの事なんだよぉ・・・」
悲しき怪人は今日も悲しい。
「明日なんていいんだよ、もういらないんだよぉぉぉ・・・きりがないんだよぉぉ」
悲しき怪人は今日も悲しい。
「実際アレだろ?・・・チンコいじりながら運転すんなって?言われたんだろ?」
悲しき怪人は今日も悲しい。
オレはバーテン。
こんな悲しき夜更けにシェーカーをふる、
そんなオレも悲しきバーテンダーなのかもしれない。
※松井くん、シェーカー振ったことありません。長いスプーンみたいのでクルクル混ぜてお酒作ってます。
〜ババァの格言〜
デカイちんこは財産やで