第221話 シェア

ペルー帰りのオトンと飲んだ。


(ペルーでのオトン、一応言うときます。左やで)

その席でオトンの説教が始まった。
大人になるまでボクと圭太郎(というアホの兄貴)は二人部屋やったんやけど、
オトン曰く、「オマエらのエロ本とかエロDVDの保管が雑過ぎや!」
「あんなもんをやな、机の上やらにポーンと裸で置いといてやな、お母さんとかおばあちゃんとかはイヤやったと思うぞ、あれはあかん!」
そうなんですよね、
中学ん時とかは隠したりしてたんですけど、
そうゆうのなんか面倒くさくなりまして、
ものすご無防備に置き散らかしてた時期あったんですよ。
そやな、確かに無神経な所行やったなと反省をして・・・

「まあ、おかげでオレはシェアさせてもろてたんやけど」

シェアすな!

息子とエロをシェアすな!
「痴漢車モミマス?あれはあかんわ、あーゆうのが一番あかん・・・オレは求めていないんだよ、エロに笑いの要素をな!」
もう、やめて、ホンマに静かにして。
もう、おって、ずっとペルーにおって。
あと、思い出したんやけど、オトン昔やけどな、オマエどこにエロ本を隠していた?
しっとんねん、誤魔化すな。

そうやな、おれらの、オレと圭太郎の部屋のベースボールマガジンのバックナンバーの中や!

木を隠すなら森の中ってか?
バレバレやっちゅうねん!
オカンの目は誤魔化せたかもしれへんけど、
オレらにバレバレやっちゅうんねん!
そうゆうことをすんなよ、そうゆうことを。

そうや、思い出しました。
大学生とかになったら圭太郎ともエロを共有するようになって、
エロビデ(エロビデはいつまでエロビデと呼ばれるのでしょうか、とっくにDVDなのに・・・!!)とかもシェアしていたんですが、
中学くらいんときは別々に隠し持っていました。
隠し持っていたといってもボクは圭太郎のエロの隠し場所を知っていたので、
新鮮さがほしいときなんかは圭太郎のグッズを隠れ見てましたよね。

ある日ボクね、エログッズを捨てに行ったんですわ、
もう飽きたな〜おもて、近所の駐車場に大量に捨てに行ったんですわ。
「いい人に拾ってもらえよ・・・」つって。
数日後ですかね、
よっしゃ、シコんぞ!と意気込んだわけですが、
エロを全部処分してもうてたんで圭太郎のエロをおすそ分けしてもらいに隠し場所を漁ってたわけですが、
なんか見覚えのある紙袋が・・・

オレが捨てたやつでやんの。

拾っとんねん。
圭太郎拾って帰ってきとんねん、
わいが捨てたエロ、拾って帰ってきとんねん。
なんやねん、何を帰ってきとんねん、
でも感じましたよね、運命的なものを、
いや、ホンマ何かつながっとんねんなって、
すごいなって。
運命の赤い糸ってやつですか、

ちぎりましたけど。

ちぎったうえでシコりましたけど。