第284話 新人王 其の二

緒方(仮名)〜!オマエ昨日教えたこと全部忘れてるやないか〜!

わたしのジョブ場に入ってきた新人緒方(仮名)とにかくダメなのだ。
毎日、三歩進んで八歩下がっている。
働きだして七日目の昨日の段階で35歩下がったことになる。
ちなみに、進む歩幅よりもだいぶ大股でだ。
恐怖。
一ヶ月後オマエはどこにおるんや?
梅田あたりか?
一応聞いてみた。
「緒方さぁ、小学校の時、6年1組とか2組とかそうゆう組に所属してた?ひまわりとかたけのことかそうゆうジャンルじゃなかった?」
緒方say(緒方は言った)

「専門学校はコンピューター系でした」

あっ・・・うん、そっか、まぁ、いいや。
あまりにもダメなので、
ボクの意見を率直に伝えた。
「たぶん今までにオレは何千人の人と関わりあってきたと思うねん、例えばおれが小6ん時に小1やったやつとか全部入れて。その何千人の中で緒方、オマエが一番アホやわ、ちなみに小1の時に飼ってた犬とか今飼ってる猫とか、中学んときに預かってたグリーンイグアナも含めてやで。」
緒方say(緒方は言った)

「・・・一番ですか?」(ニコッ)


(グリーンイグアナよりもですか?)


なんで嬉しいねん!

何を喜んどんねん!
ほめてへん!
わかってる?
緒方say(緒方は言った)

「おにいさん、怒ってるんですか〜」

おにいさん、言うな〜!
そしてカンカンや〜!