第295話 緒方画伯

出来心であった。
ちょっとした好奇心であった。
ちょっとした好奇心でわたしは彼に特技をたずねてしまったのだ。
そして、彼はこう答えたんだ。

「絵はわりかし得意ですよ」

※ここからの閲覧は皆様の自己責任でお願いいたします。

【1】緒方(仮名)に熊を描かせてみました。


眉毛があるな。そして服をきている?


【2】緒方(仮名)に猫を描かせてみました。

体つきな。そして首はない感じ?


【3】緒方(仮名)に聞いてみました。サイとワニ、どっちと仲良くなりたい?


サイ。

サイは背中に乗せてくれるからサイと仲良くなりたい、とハキハキと。
サイをなめるな!
(SAI WO NAMERUNA)


【4】緒方(仮名)に聞いてみました。牛肉と豚肉どっちが好き?


鬼?

緒方も恋をしたことがあるらしい。
郵便局でアルバイトをしていた時のことらしい。
同い年の学生、名前は柚奈(ゆずな)ちゃん。
(かわいい名前やね)

【5】柚奈ちゃんを描いてみて。

男のひと?

今日の画伯は創作の鬼である。
一心不乱にペンを動かす。
何かが乗り移ったようだ。
ちなみに仕事中は何らかの昆虫が乗り移ったとしか思えない仕事っぷりである。

【6】柚奈パート2

あれ?ハゲた?

柚奈ちゃん、ハゲた?
あと、名前間違うたらあかんわ、
『そでな』やん、それ。
あと、乳が上を向いているのは違うんちゃう?
重力に逆らう感じ?

画伯が止まらない。
もう何もかもそっちのけで創作活動に勤しんでいる。

【7】けつむらさん(本名は木村)を描きだした。

呼び捨てやめなさい。