第306話 夏にタッチする方法  その1

そして僕たちの夏は終わった。
二泊の徳島旅行を終えた車内にて。
車は大阪を目指す。
カーステレオが歌うブルーハーツ

『思い出はあついトタン屋根の上 アイスクリームみたいにとけてった』

けつむらさん、ふないちゃん、ぺー、そしてボクを乗せた車が大阪を出たのが、金曜日の夜。
あっという間の三日間だった。
土曜日の朝にはキチュウさんがバスで到着。
ビールを飲み、
川で遊び、
BBQをして、ビールを飲む。
海へいって、ビールを飲んで、
花火をしてみんなで笑った。
夏が終わったのだ。
車は大阪を目指している。
カーステレオがブルーハーツを歌っ・・・

けつむらがうるせえなぁ!

けつむらのハモりがうるせぇなぁ!
カーステレオもそうだけど、おまえも歌ってんなぁ!
けつむら黙っててくれねぇか?
マーシーよりハモッてんなぁ!
マーシーがハモッてねぇとこまでハモッてんなぁ!
ヒロトより大きな声でハモッてんなぁ!

けつむら、この三日間で、おまえには言いたいことが山ほどあるわけだが、
これを読んでくださってるみなさんとも、
オレの言いたいことをだな、共有しようと、こう思うわけだが、
異存はねぇな?
まずは写真でドン!といくぞ、
これが一番わかっていただきやすいだろうからだな、

写真でドン!


(なに?)

もう1発ドン!


(だから、なに?)

よいしょ、ドン!


(・・・。)

もう、ダメだろ、
これ3発でダメだろ、
ハートのなんだかわかんないオブジェくぐってみたり、
瀬戸内わたるくんに抱きついちゃったり、
最後のhもう・・・言葉もねえや。

そしてな、けつむらさんはさ、
瀬戸内わたるくんに心奪われ過ぎちゃったもんな。


(わーたん、大好き!)

あまりにも心奪われ過ぎちゃってるもんだから、
パーキングエリアでキーホルダー買ったらエエのに、と勧めたところ、
食いぎみで言ったもんな、

アホか!こういうのは無くした時に、とっても・・悲しいやないか・・・


(悲しいやないか・・・)

オカマか!

買う前に無くした時の事を考えるなよ!
そして無くした時の事を考えてしまって悲しくなってもうてるやないか!
いや、そんなん言うたらあきませんよね、
感受性が豊かなんですよね、
人より感じることが多いんです。
ボク、心配やったんですよ、
けつむらさん、徳島のみなさんにお世話になって、
お別れの時に泣いちゃうんじゃないか、
って心配やったんですよ、
けつむらみたいなもんにまで皆さん平等に接していただいていたわけでしょう、
ボク、心配やったんですよ、
心なしか目もウルウルきてるように見えますし。
ボク聞いたんですよ。
大丈夫か、泣いてんちゃうやろな?って。
ほな、けつむらさん、真っ直ぐ見て言いましたよ、

「大丈夫、昨日ちょっと泣いたから・・・」


(え?なに?誰か泣いたの?)

どのタイミングやねん!

何をひとりでシクシクやっとんねん!
衝撃やわ!
ひくわ!
ちょっと次回も引き続き、けつむらさんのオカマっぷりを皆さんに聞いていただきたいと思いますんで。
今日はここらで、おいとまさせていただきます。