第307話 夏にタッチする方法 其の2

徳島に朝がきた。

昨夜十時頃に徳島入りしたボクたち。
今回の旅行はぺー(という人間)の実家にお世話になる。
昨夜3時頃までにはぺーの家のビールを飲み尽くし就寝。


(わたしにはゲームがある)

そして朝がきた。
心配していた台風もどこかに行ったらしく青い空がまぶしい。
十時にキチュウさんを乗せたバスが徳島入りするのでそれに合わせて行動。

今日は川遊び。
ぺーの弟のユウスケ君の案内で川遊びの穴場に到着。
岩場から飛び込むことができるらしい。
でも、初めての川なのでどこから飛び込むとか全くわからないし、
危険なことはやめておいて方がいいのでのんびり川遊び。
のんびり遊泳を楽しんでいると、
しばらくして地元の若者たちがやってきて岩場に登り始めた。

・・・え?

あんなところから・・・?
岩場ちゃうやん・・・
もう道路やがな・・・。


(大丈夫かよ・・・)


(飛んだ〜!)

ちなみにここからが衝撃発表なんですが、
地元民の心胆なんかよりもっと衝撃的な発表があるんですが、
けつむらさんなんですが、
なんと、
ここから飛び降りれませんでした。

えっ・・・?


(無理、無理、無理、無理〜)

冗談だよな・・・?

けつむら、飛べるよな・・・?
下見てみろよ?
登れたんだぜ?
飛べるぜだぜ?

結局、飛べませんでした。


(無理だから〜〜)

ここからは後日談として。
職場でこの話をしたんです。
ネイティブトクシマンの勇姿。
そして、けつむらの衝撃のへたれっぷりを。
ほな、職場の上司(女子)が言うたんです。
「わかるわ〜、私も高いところあかんし、そんなくらいでもよう飛び降りれへんわ〜」
ほな、けつむら、これまた食い気味で言いましたよね。

「いや、ボクは高いところは行けるんで。水が怖いだけなんで(キリっ)」


(高いのは大丈夫なんだけど・・・水の方が・・・)

水が怖い場合もえらそう言うな!

そして、まず、何より高くないから!
高くないだから!
(カタコトなってもうたやん)
そして、上司(女子)がこうも言うたんです。
「わたし、カナヅチやからなぁ、足つかへんとこもアカンねん」
ほな、けつむら、また食い気味ですわ、

「そうなんですか?ボクは浮き輪があれば大丈夫です(キリっ)」

浮き輪がないとダメなんだろうがっ!

言い直せ!
「浮き輪があれば大丈夫」
そんなもん30歳越えた男のセリフやない!
あたりまえや!
「浮き輪がないとダメなんです」
言い直せ!
なんだ、オマエ、水のないところではエラそうだな!
だいたいオマエ、川からあがっても浮き輪離さないじゃねぇかっ!


(これは離さないかんな)

ってゆうか、オマエ、浮き輪してんのに溺れてたやん。


(浮き輪、だ〜いすき!)