第323話 お願い

この日記を読んでいただいている全ての皆さんにお願いがあります。
どうか『けつむら』という通称を皆さんのその記憶から消し去ってください。
どこかで彼と会っても彼の事を『けつむら』って呼ばないでください。
彼は『きむら』くんです。
決して『けつむら』さんではありません。
きむらくんは出先でこの駄文の読者の方に会う度に『けつむら』と呼ばれて相当頭にきています。
彼自身『けつむら』という通称を全く気に入ってません。
彼の言葉を借りると、

激おこぷんぷん丸です。


(ぷんぷん!)

先日もペヨーテ(というバー)で事件がありました。
ジャガイモ丸がやらかしました。
ジャガイモ丸がしつこく『けつむら』って言ったばかりに、
きむらくん、怒って帰ってしまいました。


(犯人)

ジャガ「けつむらさんて今どこに住んでいるんですか?」

きむら「けつむらって誰ですか?ボクその人のこと知らないんですけど」

ジャガ「いやいや、けつむらさんですよね?」

きむら「違います、そんな人知りませんけど」

ジャガ「けつむらさん、住むところあるんですか?」

きむら「いや、だからけつむらじゃねえって・・・」

ジャガ「けつむらさ〜〜ん」

きむら「だから、けつむらじゃねえって言ってんだろうが!」

(きっ、きれた・・・!!)

きむら「めんどくせえんだよ!けつむら、けつむらってよぉ!ぁんだ?バカにしてんのか!?」

ジャガ「すみません、質問を変えます、けつむらさんの好きな調味料ってなんですか?」


(ジャガ、よくねぇよ・・・何聞いてくれちゃってんだ)

きむら「ラー油だよっっっ!!」

(教えてくれた〜〜!それは言うてくれるんや〜〜!)


「ラー油だよっっ!!!(キっ)」と言いながら席を立つきむらくん。
怒り心頭である。
いや、激おこぷんぷん丸である。
ジャガイモ丸につかみかからんばかりの剣幕だ。
しかし、彼は大人である。
暴力に訴えることはしない。
激おこぷんぷん丸の彼は、
ジャガイモ丸が先ほど買ってきたお好み焼きと冷奴を、

全部食べちゃった。


(ぷんぷん!)

「もみもうままめした!(ごちそうさまでした!)」

モグモグ言いながら帰っちゃった。
お金払わずに帰っちゃった。
「ツケでお願します!」
ハキハキ言って帰っちゃった。

けつむらさん改め、ツケむらさんでお願いします。



※あかんで、『きむら』くんやで。