第337話 ハッピー ウエディング

我らの上田太一が結婚した。
ずっとずっとお付き合いをしていたなつ子さんとだ。



(素敵なお召し物で・・・)



(新開地の名物お好み焼き屋さん夫婦)


ボクは二人の出会いから、付き合うようになった時から、知っている。
上田くんがなつ子さんをお母さんに紹介した時もなぜか同席していた。
(なぜだろう)
そんな二人が結婚した。
そして、最高の仲間に囲まれ、たくさんの人に祝福されている。
こんな夜は最高だ。
素晴らしい夜だ。
いつか、この宝箱のような夜g・・・

「帰る!私がおっても何もいいことなんてないもん!私なんて・・・!!」



(マーーーーー!!!)


ゆりえブギー、静粛に。


どうやら、ゴリラのおじさんが飲み過ぎちゃってるみたいでして。
なっ、今日はめでてえ日なんだ、
てめえが何かおかしなことをしようもんなら、
いつでもぶん殴っちゃうからな。
そして、てめえは何でそんなに飲み過ぎちゃったんだ、
てめえが帰ることには大賛成なんだが、
みんなが気を使っちゃうみたいな帰りかたはよくねえだろ。

「わたし、昨日誕生日やってん・・・」



(みんな忘れてへん・・・?)


知らんがな。


なんだ、誰にも祝福されなくて、悲しい気持ちになっちゃってんのか?
上田くんとなつ子さんはこんなにも祝福されて幸せなのにな。
わかった、来年は忘れねえように、カレンダーに書いとくわな。
皆さんも、皆さんのカレンダーにも書いてはくれないでしょうか。



(仏滅だな)


こんな風に。
なっ、ゆりえさんゴリラも、来年はいい男見つけて、
いい年になるといいのにな。



(ウホっ)