第346話 気にしすぎ

ジョブ場に着いて、思った。
よかった〜、ボーダーシャツ着てこなくてって。
わたしは週二回くらいボーダーシャツを着ている。
ジョブ場にもう1人、ヘビーボーダーユーザーがいて、
その人は週に4回ボーダーシャツを着ている。
木村くん(exけつむらさん)である。

その日は、ジョブ場に求人広告の撮影が入る日であった。
その朝一度ボーダーシャツを手にとったわたしに一抹の不安がよぎった。
(あいつ、ボーダー着てくんじゃねぇかな・・・) って。
ライブハウスとかだと、
ボーダーシャツがかぶる確率はわりと高くて、
誰かとかぶったとしても、そんなに気にならない。
しかし、ジョブ場は別である。
なんか、パフィーみたいになっちゃってる形みたいになっちゃってる。
おじさん二人でパフィー
結構キツイ。
まぁ、いいのだ、それが通常業務なら。
接客をするじゃなし、いつものメンバーの中でちょっとだけパフィー感出ちゃってるだけだし。
しかし、その日は違う。
撮影が入るのだ、しかも求人。
どうだろう、
ペアルックのおじさんが働いている職場ってどうだろう。
わたしだったらイヤだな、つって。

そんなわたしの気づかいを木村くんは「気にしすぎ」の一言で切り捨てる。
そうだろうか、わたしが気にしすぎているのだろうか。

こんな事もあった。
その日は7人での飲み会であった。
わたしと木村は約束の時間より15分ほど早く店につき、
個室に通された。
このような個室である。



(真ん中にテーブルがあります。)



わたしは、一番奥の席に座る。
すると、なんと木村くんはわたしの隣に座ったのである。



(なんで、隣に来るんだよぉ・・・)


内心?マークでいっぱいだ。
(なんで?なんで?こんなに席いっぱいなのになんで隣?イヤや、怖い怖い)
この席順を見た人はどう思うだろう。
こうは思わないだろうか。

「裕二?」



約束の時間まで15分。
おそらく、まず店員さんが個室の扉をあける。
その時に、どうだろう、
裕二が都合2名ナウしていたら。

「店長〜〜〜〜〜〜?!!」



(店長〜〜〜!!)



と、こうなりはしないだろうか。
木村くんはこう言う。
「気にしすぎ」だと。
「奥から座っていけばいいじゃねぇか」
「そうすると、みんな座りやすいわけだし」
結局わたしが席を移ることになった。
わたしが気にしすぎているだけなのだろうか。


(絶対この配置が自然やとボクは思います)



木村くんが髪を切ってきた。
すごい納得いってない感じだ。
後ろのかりあげが気になる、だの、
前髪がいつもと違う、だの。
わたしは、なんと言ったらいいのか・・・
皆さんと検証したいと思います。




ビフォ〜〜〜!!



(デン♪)



アフタ〜〜〜!!




(デデン♪)




もう一丁、ビフォ〜〜〜!!



(デン♪)


(デン♪)


(デン♪)




からの、アフタ〜〜〜!!




(デデデン♪)



「・・・気にしすぎ!」


一緒!
いつもと一緒!
いつも通り!
「いや、今回のサロンあかんわ」
(サロン言うな)
「なんかちゃうねんな」
(一緒やて、いつも通りのギニュー特戦隊やて)
「いや、今回は認めるわ、変にされました」

大丈夫、いつも通り、変だから。