第376話 ペヨーテ6周年パーティー
わたしがアルバイトしているバー、ペヨーテの六周年イベントが行われた。
『ペヨコソニックフェスティバルジャンボリー2014』と題打って。
欲張りすぎな。
当日は14組の出演者に100人を越えるお客さんが来てくれた。
カウンター10席の小さな店の六周年にだ。
これもマスターの、よしきさんの人徳ですよね。
(このポケットモンスター誰のや、しまえしまえ)
わたしの愛するペヨーテを愛してくれて本当にありがとうございます。
これからもペヨーテをよろし・・・
「あ〜〜、しんどい・・・メッチャしんどいわ〜〜(ちらっ) あ〜〜、すごいしんどいな〜〜(ちらっ)」
なんなんすか、
どうしたんすか、キチュウさん、
何をアピールしたはるんすか、
人が感じいってるときに気が散るわ。
「いや、ちゃうねん、胃痙攣なってんねん、おれコーラ飲んだら胃痙攣なるやんか、それ忘れてコーラ飲んでもうてん、新しいレモンのが出てたから・・・しんどいね〜〜ん」
どうでもエエ。
どうでもエエにも程があるわ。
オマエの前世がなんやったか、の次にどうでもエエわ、
(おそらくヤスリとかでしょう、使い捨ての)
つまり世の中で2番目にどうでもエエわ、
そう考えると、世の中でどうでもエエことの上位2位がキチュウさんなわけですね、
オマエすごいな。
ちなみに3位はテレビのリモコンの『11』ってボタンです。
「ちょっとみんなにも言うてくるわ、(スタスタスタスタ・・・)みんな、聞いて、おれ今胃痙攣でしんどいねん、胃のところがこう・・・しんどいねん〜〜」
メッチャめんどくさいやん・・・。
この人、ホンマにめんどくさいやん、
めんどくさいっていうか、もう普通に臭いわ、
めんどくさい通りすぎて普通に臭いわ、
見かねたドスタコス(というバンド)のお姉さんが胃薬を持ってきた。
「キチュウくん、これ飲み、ちょっとましになるかも」
キチュウさん、
「マジですか、ありがとうございます!!助かりますわ〜〜」
言うて、薬を口に含み、コーラでゴクリ・・・コーラ?
コ・コ・コ・コーラ!!
(サツキはえらい、かんた、意地悪したらしばくぞ)
それがあかんのちゃうんかい!
貴様の脳ミソがザリガニの脳ミソと同じ形をしていることは聞いていたが、
ここまでやとはな。
それならそれで、
ザリガニなんやったら、ザリガニらしく、
小学生に爆竹をくくりつけられて、
その真っ赤な人生を締めくくったらどうや。
阪急長岡天神駅東口の裏露地のドブの中で。
暫くして体調が良くなったらしいキチュウさんがまたウロウロしている。
「この薬よう効きますわ〜、ありがとうございます!(スタスタスタスタ・・・)洋介、この薬ホンマによう効くわ、すごいぞ、まじで、ちょっとみんなにも言うてくるわ、(スタスタスタスタ・・・)みんな〜〜、キチュウ体調治ったで〜〜!薬ホンマによう効いたで〜〜!キチュウやで〜〜!」
キチュウさん、薬はよう効いたかもしれないですけど、
キチュウさんの話、誰も聞いてへんわ。
ごめんな、来世こそ人間に生まれてこよな。