第398話 おれたちのハッピーニューイヤー 其の2

今年の元旦は寒かった。
お昼頃には一面真っ白。



わたしの実家がある長岡京市という町は京都府ではあるが、
限りなく大阪に近い位置にあり、
雪というものあまり馴染みがない。
そんな、我が町には珍しい幻想的な風景が広がる元旦の昼下がり。
圭太郎SAY(圭太郎は言った)


「これは、積もりますな・・・」



積もりまくりや!


もう、ガッチガチに積もっとんねん、
貴様にはこの世界がどう見えとんねん!
え・・・?怖いって、
もうなんか、怖いわ、
ほんで幻想的やわ、
オマエの脳ミソ、相当幻想的やわ、



(ファイナルファンタジーでありますように)


元旦は松井家揃って初詣だ。
圭太郎SAY(圭太郎は言った)


「こんなエエ正月やけど、前からくる車がこの雪でスリップでもしてこっちに突っ込んできでもしたら、一発で終わりやな」






そうゆうことを言うなよ、陰気の臭い・・・


トンチで有名な一休さん、あの一休さんも実際は陰気の臭い坊主やったらしいです。
正月を迎えて町が浮かれるのは昔も同じ。
そんなお正月ムードの町を一休はこんなことを言いながら練り歩いたらしいです。



「正月がきて何がめでないものか、死が一歩近づいてきただけではないか」






そうゆうことを言うなよ、陰気の臭い・・・



なんやねん、ぶち壊すなや、
正月ムードぶち壊しやないか、
クソ坊主、あっちいけや
そんなん言うて、一休のやつ、90歳くらいまで生きよったらしいです、
なんやねん、むっちゃ長生きするやん、
そんなん言うて、オマエだけむっちゃ長生きするやん、
以上、余談でした。






陰気臭いで話続けるんですが、
正月三日は陰気臭い夢ばっか見まして・・・
初夢は喘息になる夢やったんですけど、
なんてことない、起きたら普通に喘息になってまして。
夢だけど夢じゃなかったみたいな、感じですかね・・・知りませんけど。
他にはボク、大手の居酒屋チェーンみたいなとこで働いてまして、
ボクが生ビールを入れようとすると毎回ビールサーバーが爆発するっていう・・・
お客さん帰るからレジ打ったら、そんなはずないのに、何度やり直してもお会計が100万円超えてしまうっていう・・・
ね、陰気臭いでしょ・・・
夢の話はとりとめが無さすぎるし、キリもないのでこの辺でやめますが。





圭太郎がスヤスヤと気持ちよさそうに寝ている。
どんな夢を見ているのだろうか。
両腕をお尻の下に敷いて、座椅子に寄りかかりながら。
空気洗浄機を移動させたかったので、起こした。
なんだか、圭太郎が慌てている。
圭太郎SAY(圭太郎は言った)


「・・・あっ・・・あれ?・・・あれ?あれ?うっ、腕が抜けへん・・・」



(あれ・・・腕が・・・腕・・あれ・・?抜けなくなっちって・・・あれ?なんで抜けn・・・)


幻想的過ぎるわ・・・。


なんで、腕が抜けへんねん・・・。
もうイヤやわ、
腕が抜けへんてなんやねん・・・。
なんでそんなことになるねん。
幻想的が過ぎるわ、TOO MUCH 幻想的やわ。
圭太郎くん、今年もあと一歩やね、
あと一歩でいまいちだね。



(ファイナルファンタジーでありますように)