第400話 タイムマシーンに乗って

一昨日風邪をひいた。
一昨日だけ、風邪をひいた。

1月19日午前7時、あの独特の風邪の寒気でわたしは目を覚ました。
前日まであんなに元気だったのに。
考えられる原因はただひとつ。


課長島耕作を一気に読みすぎた。

そう、島あたりだ。
島をこじらせたとしか考えられない。
いわゆる、島熱。
ご存知だろうか、島耕作
とんだクソネズミだ。
とにかく、女が一等大好きなサラリーマン。
しかし、この漫画が最高に面白い。
色んな名台詞、名シーンがあるのたが、
島耕作シリーズの『課長編』のベストオブはこのカットだろう。




(「女房は石垣におはぎをたたきつけたような顔をしてるけど、娘は結構かわいいでっしゃろ。たははは。」「本当だ。」)



おい、島。



1月19日午前10時半、病院を経て出勤。
体温は38度2分。
身体が鉛のようだ。
わたしは滅多に熱を伴う風邪をひかないので、非常に辛い。(つらい。からいじゃなく、つらい)

わたしの昼間働くジョブ場は2回の休憩時間がある。
12時のお昼休みと15時のおやつ休憩。
事件は15時のおやつ休憩の時に起こった。
もう、フラフラである。
15分だけ横になろう、と思い、いつものように作業場に段ボールを敷き毛布をかぶる。
その瞬間だ、その瞬間を見計らったかのように現れたるはこの男、KTR。



KTR、SAY(KTRは言った)


「洋介・・・昨日、兄貴からこんなメール送られてきてん。これ、オレのひいお婆ちゃんやねん」


・・・今見なあかんか、貴様のババアの写真を?


それは、あれか、
熱出してしんどい人を起こしてまで見せないかん写真か、
おい、クソ虫、俺が一番興味のないものを教えたろか、
それは、貴様のババアのことや、
今俺は貴様のババアに一番興味がない。
俺には色んな興味のないものがあるが、
その中でも断トツだ、
断トツで貴様のババアに興味がない。
その次に興味のないのがカナブンの食生活について、だ。
わかってくれるか、この興味のなさ加減。
寝させてくれ、俺はしんどいんや、


「ひいお婆ちゃんな、なんと木村屋パンの創始者でな・・・」



・・・話続くんか?



貴様のババアの話、まだ続くんか。
なぁ、クソ虫、空気ってのはな、
吸うだけじゃなくて、
感じたり、読んだりしなくちゃ、なんだぞ?


「そして、なんと、この綺麗な方がボクのお婆ちゃんのお姉さんで・・・」



遠なったやん・・・
まだ話が続くうえに、遠くなったやん。
ひいお婆ちゃんの話でもぐったりやのに、
その姉ちゃんて・・・
タイムマシーンが出来たら、ボク、まず加藤さんのお婆ちゃんに会いに行きます。
加藤さんのお婆ちゃんの少女時代に行きます。
そして、一言だけ言って帰ってきたいと思います。



( メガネ「ドラえもん、帰ろうよう・・・」 機械「ダメだよ、のび太くん、ババアに一言いわないと!」)


「セックス禁止!」


(パラド〜〜ックス)