第458話 年末に思う 後編

今までに30回近く仕事をかえてきた加藤さん。
そんな加藤さんに「今まで色んな仕事してきたと思うんですけど怒られなかった仕事とかあるんですか?」って聞いてみた。


「二個あります。」



(・・・二個なの?)


二個ありました。



それでは発表していただきましょう。
加藤さんが怒られなかった仕事、ひとつめ〜〜



(はい、ひとつめ〜)


セーラームーンのスティックの検品です」


ボタンを押して音が鳴って光るかを検品するお仕事です。
加藤さん天職じゃないですか!
ボタンを押せて、耳が聞こえて目が見えたらできる、加藤さんにぴったりのお仕事じゃないですか!
なんで辞めちゃったんですか?


オウム真理教の在家信者の方と宗教観のことで言い争いになったんです」



特殊やわ。


なんなんすか、その特殊な事情。
我慢してくださいよ、
ちょっと大作先生の悪口言われたくらいがまんしてくださいよ。
ほな、次二つ目教えてください。
加藤さんが怒られなかった仕事、ふたつめ〜〜



(ふたつめ〜)

「ケンタッキーです」

え?ケンタッキー?すごい意外!
加藤さんにケンタッキーの仕事が務まるとは思えないんですけど。
だがしかし、ここからの内容がTHE加藤。
出勤初日むちゃくちゃ忙しい、店内。
なんと加藤さんと店長しかシフトインしていないありえない状況。
加藤さんに与えられた仕事は圧力釜に入った鶏肉を圧力釜がプシューって吹いたら取り出すという任務。
その任務に失敗して鶏肉をひと釜分ダメにした加藤さん。


なんと、そのまま帰ってしまうっていう。



(歯を食いしばれ)

加藤さん、それ怒られる前に帰っただけやんか。

なにしてんのよ。
店長そのあとどうしたんやろね。



加藤さんと仕事をしているとまるでセーブポイントのないロープレをやってる気分になるんです。
今日やってた仕事が次の日にはできなくなってるっていう。
またそこからはじめなあかんのかい、っていうね。
ボクは昨日の続きがしたいんです。
セーブできないロープレなんてクソゲーの極みですよ。
ただ、ボクを含めみなさんはセーブできるわけじゃないですか。
いつまでもレベル2の魔法使いなんて連れて冒険できないんですよ、加藤さん。
ドラクエやったらそんなやつ馬車の中から出さないですけど、
お仕事はドラクエではないので、
加藤さんにも闘ってもらわないといけないんです。
加藤さん、2018年は頑張りましょうね。
2016年、2017年はもういいです。