第382話 いくつかの話
■ 讃岐のこと
讃岐、ご存知、うどんで有名な国である。
わたしが讃岐うどんツアーを敢行したのは今年の春のことだったろうか。
朝から始まるそのツアーは夕方頃、佳境をむかえていた。
最後にいくその店は、友人田渕徹のおすすめする店であった。
「けいごのばあちゃんがやってるうどんややねん、おいしいでー、ばあちゃんにけいごのこというたら、いなりずしくらい、もらえるんちゃうかなー」
全音平仮名でおすすめしてもらう。
バカだから仕方がない。
そして、その店にむかう。
けいごくんの婆ちゃんがやってるってのも、嬉しいし。
期待を大にして店の扉をあけた。
ババアばっかりやないか!
どのババアがけいごのババアかわからんわ!
うどんのババアに、レジのババア。
寿司のババアに、洗い物をするババア。
どのババアやねん!
■ペヨーテにて
いつもお世話になっている、Nや(という飲み屋)のAさんが飲みにきてくれた。
お連れさんは有名な方なので名前は伏せます。
入ってくるなり、二人は仲がいいんだな。
Aさん「きょ、きょ、今日はわしが出させてもらうで!」
連れのかた「あかんあかん、きょ、今日はわしが出す!」
Aさん「あかんて、きょ、きょ、今日という今日はわしが出す!」
連れのかた「わしに出させてくれや〜〜!・・・ちんこ」
Aさん「わしが出す!ちんこ!」
ちんこかい!
支払いはAさんの奥さんがしてくれはりました。
ちんこは二人とも出さはりました。
はよ、帰れ〜〜〜〜
■ジョブ場にて
事務職の新人、若松さん(仮名)が入社した。
システムエンジニアの矢部さん(仮名)の補佐をする事務員としてである。
入社3日目くらいで話をする機会があった。
若松さん(仮名)SAY(若松さんは言った)
「矢部さんって、年齢不詳ですよね〜、何歳なんですか?」
松井answer(こたえて、松井)
「そうかなぁ、年齢不詳かなぁ、何歳くらいに見えるん?」
若松(仮名)SAY(若松は言った)
「えっと・・・32歳くらいですか?」
・・・正解。
ドンピシャなんやし。
全然年齢不詳とちゃうんやし。
システムエンジニア矢部さん(仮名)、見た目が年相応の男である。
■ ねずみのこと
去年の源泉徴収の書類が嵐を呼んだ。
まず、この書類を見て欲しい。
マツイ マウスケ。
おれはネズミじゃねえっつうの!
おれはヨウスケだっつうの!
マウスケって誰だっつうの!
『マ』に支配されすぎだっつうの!
まぁまぁ、大事な書類だっつうの!
確かにネズミ顔やと言われるけども・・・
マウスケはねえっつうの・・・
■車内にて
ボケロウさん(というブルースマン)の家に遊びに行った。
ボケロウさんの家は最寄りの駅から山をいくつか越えたとこにあるので、
駅からはボケロウさんの車でむかった。
色々な話をした、そして家が近づいてきた時に、ボケロウさんSAY(ボケロウさんは言った)
「なんか最近、家がネズミのにおいがする気がするねん。気のせいならエエんやけど・・・松井くんに判断してもらお」
・・・なぜ、わたしに?
わたし、ネズミの仲間じゃねえってばよ・・・
ネズミのにおいとかピンとこねぇってばよ・・・
※ ボケロウさんち、とても素敵なエエにおいのする家でした。
そして、とても広い。