第431話 加藤塾にようこそ 〜ずっこけ三人組ツアー秘話〜 『プロローグ』 

「加藤さん、また男下げましたね」
最近よく耳にする言葉だ。
加藤さんが男を下げる。
そうすると、加藤さんの中の「加藤」が上がる。
これは、加藤さんにだけに起こる現象ではない。
人は等しく「加藤」を持って生まれる。



おそらく世の中の「加藤」の値は一定なのではないか。
と、仮定する。
(加藤一定の法則)
どこかで、誰かが男を上げる。
そうして、その人の中で下がった「加藤」はどうなるのだろう。
その「加藤」は消えることはなく、
加藤さんの元に集まってきているのではないか。
そう仮定すると全てのつじつまが合うのだ。
否、でないと、加藤さんの「加藤」っぷりが説明できないではないか。





(日付に注目してほしいです)



どうだろう、この加藤っぷりは。
男は下がり加藤が上がる。
約1年寝かせた、この加藤。
熟成した、この加藤。
なぁ、おめぇ、ワインとかにはなんねぇのか?

おれ、別にギャラが貰えないのが悲しいんじゃねえんだ。
おれ、思うところがあって、この写真をインスタグラムに載せたんだけれども、
それを見た、加藤さんずっと言ってたじゃねえですか、



アチャコさんになんて言お・・・スタジオで怒られるで、これは・・・」




(加藤、てめえ)



まず、おれに一言ねえんですね、って。
一年近くほったらかしにしてるわけじゃねえですか。
アチャコさんに怒られる・・・じゃなくて、
まず一言ほしかったです。
おれ、いつもみてえな薄汚ねえ言い訳が聞きたかったです。
「ちがうねん」から始まる、あの。
うすみっともねえ、言い訳が。





加藤さん、あんたは叩かねえでもホコリまみれなわけだが、
叩いたら叩いただけホコリが出てくんだな。
おめえのホコリで喘息が出そうだわ。


この1週間でわたしの周りで起こった世にも奇妙な出来事を何日かにわたってお話したいと思う。
わたしは、この世にも奇妙な出来事に名前をつけた。
そう、加藤塾と。




(塾長の加藤さんです。はいっ、お歌の時間だよっ。加藤だって♪みみずだって♪アメンボだって♪みんなみんな生きているんだ友達なんだっ♪)




加藤塾開塾。