第463話 続 中央道をゆく 

中央道をゆく。
40年に一度という大寒波がきているという。
前日、長野は大雪であった。
道も封鎖されている箇所もあるらしい。
しかし、わたしたちは長野を目指す。
談合坂で朝ご飯を済ませたわたしたちは中央道をゆく。


「やばいぞ、やばいぞ、会話止まるぞ〜!」



(止まる、止まる〜)


いや、車止まらなかったらいいんで。


番長、エエねん、
車が止まらなければいいんで、
会話少しくらい止まっても大丈夫なんで。
安田さん(というおっさん)SAY(安田さんというおっさんは言った)
「番長、気使わんでもいいよ」
番長SAY(番長は言った)


「大丈夫です、全然使わないんで」



(全く)


いや、ちょっとは使ってもらわな困るわ。


全然使わないっていうのは。
ほら、うしろで恐竜の赤ちゃん寝てるから。



(メハナレザウルスの赤ん坊)



大野くんの手の震えの話になった。
普段、尋常じゃないくらいに手が震えるらしい。
メンタルからくるものなのか、お酒からくるものなのか。
番長SAY(番長は言った)


「指、全部折ったらいいんすよ」



(指を、ボキっと)



・・・なんで?


なんで指を全部折ったらいいと思うの?
なんで番長は大野くんの指を全部折ったらいいと思うの?
震えるから?
いつも震えてる、そんな指ならば全部折ってしまえって?
そんなことしたら身体全体が震えてしまうやん。
番長再びSAY(番長は再び言った)

「お酒の事嫌いになったらいいんですよ」

お酒をやめる方向か、
確かに大野くんガンマの数値もえげつないって言うてたしなぁ、
でもそんな大好きなものをどうやって嫌いになるかやk・・・

「1日8時間、お酒の悪口言い続けるとか」



(名案)


それはもう、なんらかの心の病気やん、
周りの人が震えてしまうやん、



「手震えるの治るまで自分の事を『うち』ってよばなあかんことにする」



・・・ほんまになんで?


もし、それで治したとして、
どのくらいの期間で治るかわからんけど、
3か月なのか、1年なのかわからへんけれども、
それで治したとして、大野くんが失うものが大きすぎるやん、
突然一人称が『うち』になったバーテンダーのいるバーがどうなるか考えたことあるんか!
突然一人称が『うち』になったフロントマンの在籍するバンドがどうなるか考えたことがあるんか!
家族もいんねんぞ!
番長は大野くんのことなんやおもてるねん!
屁とも思ってないんか!
それとも屁くらいには思ってるんか、
なんやったら屁やと思ってるんか、
屁て!
ガスやん、びっくりするわ、
世の中で一番どうでもええガスやん、びっくりするわ、
番長SAY(番長は言った)



「あーー!真面目に生きたくないーーー!!」




(マジメとか無理やーー)


大成功やん。