第162話 ちん毛の話

ちん毛の話なんですけど。
突然ちん毛の話なんですけど。
まぁ、ちん毛の話をするときは大抵突然ですけどね。
今回は冒頭で「ちん毛の話なんですけど」って断ってるだけ親切ですよ。
いきなり、ちん毛ちん毛言い過ぎてますかね。

さて、ちん毛の話です。

ちん毛ってホンマどこでも落ちてますよね、
ボクもちん毛とは15、6年の付き合いなんで、
だいぶ多目に見れるようにはなってるんです。
(上田くんは大学卒業の年にちん毛生えたらしいんで、ボクより歳は10上ですが、ちん毛との付き合いは同じです。しかし、これは余談です。)
なんで、教科書にはさまっとんねん、
おいおい、クリアファイルの中に入っとんで、
大事に保管してるみたいになってるやん、
靴〜?靴の中〜?
ちん毛は至るところで発見されます。
身体についてるところは滅多に見ることがないのに、
その身体を離れた途端、ものすご主張してきよる。
不思議なもんです、
身体についてる時は気にならんのに、
抜けた途端、この世でイチバン触りたくないものになってしまう。
そんなちん毛、床とかに落ちてるのは、
無視できるというか、見て見ぬふりができる。
しかしなんです、
今日なんですけども、仕事中なんですけども、
胸くらいの位置にある棚の上にちん毛があんねん。

なぜ、ちんこより高い位置にちん毛が・・・?

完全に抜いて置いたやつがいるんですよね、
ちん毛をやね、抜いてやね、棚の上にやね、置いたやつが、
いや、拾って置いたのかもしれません、
しかしです、どちらにしてもです、

誰が、何のために・・・?

誰が何のためにちん毛を棚の上に?
犯人はこの中にいるんです、
従業員15人の小さな会社です、
この中にちん毛を棚の上に置くやつがいてるんです!


(犯人、この中にいるかもね〜)

アリバイはみんなあってないようなもの、
その時間みんな会社の中にいましたから。
ボクも30歳になったら探偵になろうおもてますんでね、
推理の基本は知っているつもりです、
本を読んで勉強もしてます。


(蘭、おれだよ、バ〜ン)

こうゆう事件の鉄則なんですが、
疑わしきはその事件で得をした人物が怪しいってことなんです。
今回の事件で、得をした人物、
ちん毛が棚の上にあって得をした人物・・・
ちん毛が棚の上にあっ・・・

そんなやつおるかぁ!

誰が得すんのや、
ちん毛をそんな高い位置において、
迷宮入りです、完全に迷宮入り。
しかしこの事件が解決したとて、しなかったとて、
誰も得もしませんし、
誰も損もせえへん、
今、解決してることはそれだけです。


(ボク違うで)